コラム

銀行預金の凍結

相続に関連する問題の一つに、銀行預金の凍結があります。これは相続が発生した結果、故人の預金が引き出せなくなる状態をいいます。
よく相続が発生すると自動的に銀行預金が凍結されると勘違いしている人がいますが、もちろん違います。銀行も民間会社なので、人の死亡について国からお知らせがあるわけではなく、相続人からの届出があったり、銀行員がたまたま葬儀を見かけたりして、銀行側が相続発生の事実を知ることになって初めて凍結されます。したがいまして複数の金融機関と取引がある場合には、A銀行では凍結されているが、B銀行では凍結されていない等の違いが現れます。
預金が凍結されると、相続人全員の印鑑証明書と実印の押印がなければ、その預金の払戻を受けることはできません。また、各相続人が自己の法定相続分について払戻を受けようとしても、銀行は支払いに応じません。つまり相続人全員の話し合いがまとまらない場合には、いつまでも払戻が受けられないという事態になります。
預金が凍結されて葬儀費用の捻出に困っている相続人の方がよくいますが、被相続人の預金を葬儀費用の当てにしているのであれば、相続が発生しても暫くの間は銀行に内緒にしていた方がよいかもしれません。もっとも、最近では葬儀費用の金額だけは払戻しを認めるなど、金融機関によっては、少し融通の利くところもあるようです。
 

相続登記の期限

相続登記は、相続が発生してから、とのくらいの期間に手続をしなけれはせならないでしょうか。
相続税の場合には相続発生から10ヶ月以内に申告をしなければならないという期限があります。
相続登記はそのような期限はあるのでしょうか。
実は、法律上の期限の定めはありません。
このようなことをお伝えすると、「なんだ、やらなくてもいいのか。」と勘違いする人がいますが、そうではありません。
オススメは、四十九日等の法要が終わって落ち着いたらあたりから速やかにといったところでしょうか。
では、なぜ早めの方がよいのでしょうか。
実は、日本は公文書をあまり大事にしない国なんです。
例えば、住民票は登記では絶対に必要な書類のひとつですが、亡くなった方の住民票はどのくらい保存されるかというと、たった5年なんです。5年経過する住民票を取得することができなくなります。
現在は、コンピータのデータとして記録されているので本来は簡単にプリントアウトできるはずですが、基本的に役所は出してくれません。
さらに、もう少し時間が経過すると、今度は相続人自身が亡くなったりして、相続関係がさらに複雑になり話し合いがまとまらなくなります。
そして、上記のように書類が足りない、相続人が増える、となると当然に費用も高くなります。
なので相続登記は速やかに行いましょう。 

1